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土地の取引に伴う土壌汚染への対応

不動産業の方、金融機関の方、企業の資産管理部門の方など土地取引をご検討中の方や、土地取引を見越して工場・事業所の閉鎖をご検討中の方は、こんなお悩みをお持ちではありませんか?

土地取引に伴う土壌汚染への対応 法的に必要な手続きがわからない…

土地取引後の計画によりトータルコンサルティング

土壌汚染対策法では、土地取引を契機として土壌汚染に関する対応を求められることはありません。

ただし、土地取引を見越して、事業所の閉鎖などに合わせ有害物質使用特定施設の廃止届を出した時や、一定規模以上の土地の形質変更を行う時には、土壌汚染調査の実施を求められます。
また、土壌汚染対策法では土壌汚染調査が必要ない場合でも、地域によっては自治体条例で土壌汚染調査を求められる場合があるため、注意が必要です。

エコサイクルでは土壌汚染調査から行政対応、必要書類作成、対策、不動産出口戦略までワンストップでお任せいただけます。
土地取引における土壌汚染についての法的対応は、取引後の計画等により最適解が変わります。不動産の出口計画に向けて、どのような手続きを、どの程度、どのように行うのが良いかトータルでコンサルティングいたしますので、ぜひご相談ください。

もっと詳しく知りたい方は、下記もご参照ください。

土壌汚染対策法の概要

土壌汚染対策法における土壌汚染調査の契機とその後のフローは下図のとおりです。

土壌汚染対策法における土壌汚染調査の契機とその後のフロー図

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※上記フローのほか条例による上乗せがある場合もあるので注意が必要です。

主に事業所の閉鎖などに合わせ有害物質特定施設の廃止届を出した時(法3条)または一定規模以上の土地の形質変更を行う時(法4条)に法的な調査契機が発生します。

法による調査の結果、汚染が確認された場合は、健康被害リスクの有無により要措置区域または形質変更時要届出区域に指定されます。

要措置区域に指定された場合

健康被害リスクがあるということなので、一定期間内に、人が汚染を摂取してしまう経路を遮断する措置(対策)を行う必要があります。

  • 人が汚染を摂取してしまう経路を遮断する措置(対策)をした場合、効果の確認後に要措置区域が解除されて、形質変更時要届出区域になります。(地下水汚染があった場合は、対策後に2年間の地下水モニタリングによる対策効果の確認がされてから形質変更時要届出区域になります。)
  • 汚染を除去する措置(対策)をした場合は、効果の確認後に要措置区域が解除されて、そのまま区域指定のない土地になります。(地下水汚染があった場合は、対策後に2年間の地下水モニタリングによる対策効果の確認がされてから区域指定解除になります。)
形質変更時要届出区域に指定された場合

健康被害リスクはないということなので、措置(対策)は求められませんが、汚染が拡散しないよう管理を求められます。具体的には、形質変更する時に届出をすること、形質変更の工事をガイドライン規定の方法で行うこと等が求められます。

  • 汚染を除去する措置(対策)をした場合は、効果の確認後に形質変更時要届出区域が解除されて、そのまま区域指定のない土地になります。(地下水汚染があった場合は、対策後に2年間の地下水モニタリングによる対策効果の確認がされてから区域指定解除になります。)

そもそも形質変更とは?

届出の対象となる「土地の形質の変更」とは、土地の形状を変更する行為全般を指します。形質変更を行う範囲について、面積要件と深度要件の両方を満たす場合に届出が義務付けられます。(土壌汚染対策法第4条)

目安としては、一定規模を超えると、建屋解体工事は該当しませんが、基礎解体工事や新築工事はほぼ100%該当すると言えます。

もっと詳しく知りたい方は、下記もご参照ください。

法的に必要な土壌汚染対策

土壌汚染対策法においては、土壌汚染が見つかった場合でも必ずしも汚染の除去が必要になるわけではありません。土壌汚染対策には大きく分けて「土壌汚染の除去」と「土壌汚染の管理」の2種類があり、土壌汚染対策法においては基本的に「管理型」の対策しか要求されません。
土壌汚染がある土地は、汚染の除去が必要な土地ではなく、汚染の管理を要する土地なのです。
これは、土壌汚染対策法の目的が「国民の健康を保護すること」であり、「汚染をなくすこと」ではないためです。

健康被害リスクがある土地に対しては土壌汚染対策法に基づき指示措置(対策)の指示が出されますが、地下水汚染がある場合とない場合で異なり、下表のようにまとめられています。

地下水の摂取などによるリスクに対する汚染の除去などの措置

地下水の摂取などによるリスクに対する汚染の除去などの措置

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土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第3版)P.412より

不動産鑑定における土壌汚染の取り扱い

徐々にですが不動産鑑定においても土壌汚染対策法の考え方は浸透してきており、土壌汚染の扱いに変化が出ています。
これまでの不動産鑑定評価で取り扱う「土壌汚染」については、
 汚染土壌の除去等の費用
 土地利用の制約
 心理的嫌悪感等
が土地価格に重大な影響を及ぼす要因の1つでした。
しかし、不動産鑑定評価基準の改正(平成26年5月)によって、基準不適合土壌が存在する土地の評価方法が大きく変わり、評価額は(一定条件の下)建設等工事で対策費用分のみ減価することが可能となりました。

改正前(平成26年4月30日以前)

土壌汚染⇒土地の評価に影響がある可能性有り⇒評価対象
例) 上記①~③の理由による浄化費用分の減価

改正後(平成26年5月1日以降)

土壌汚染⇒ (一定条件の下) 評価対象外とすることが可能
例) 売買当事者同士で対策費用を協議⇒ 協議した対策費用分を減価
  (売買後の建築工事時の基準不適合土壌処理費用のみ減価等)

土地取引に伴う土壌汚染への対応 土壌汚染調査・対策の費用がかかりすぎる…

条件に応じ、ベストソリューションをご提案

土壌汚染対策は掘削除去だけ…
汚染は全部除去しなければいけない…と思っていませんか?

土壌汚染対策方法は掘削だけでなく様々な工法があり、環境省や自治体発行のガイドライン類では、環境負荷等の面から掘削除去以外の対策が推奨されています
また土地取引においては、お客様や物件ごとに土壌汚染対応の目的やゴールは異なりますので、汚染の除去をしない取引・活用も可能です。この事例は近年徐々に増えてきています。

エコサイクルでは様々な条件を満たしつつ、様々な土壌汚染対策技術を組み合わせ、コスト・工期を圧縮する経済合理性の高いご提案を行っています。また、コストキャップ保証にも対応しておりますので、ぜひご相談ください。

もっと詳しく知りたい方は、下記もご参照ください。

条件に応じた方針のご提案…全ての汚染を除去する必要はありません

法に適合しているとしても、開発用途が住宅の場合は住民となる方々の感情面を考慮して「管理型」ではなく「除去型」の土壌汚染対策を選択される場合がまだまだ多いです。逆に開発用途が物流倉庫等の場合は、法を遵守する最低限の対策が基本となるので「除去型」でなく「管理型」の土壌汚染対策を選択される場合が殆どです。

エコサイクルではこのような、物件ごとのご要望、土壌汚染の状態、ご予算など様々な条件を加味して、土地活用方針のご提案まで可能です。土地の利用方法により、前述のように法とは別の視点から実施すべき土壌汚染対策やその費用が大きく変わります。

法律や条例を遵守した上で、開発目的やご要望に応じて、土壌汚染対策工法の使い分けや組み合わせをし、経済合理性の高い土壌汚染対策のご提案をします。

対策工法ベストミックス

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持続可能な土壌汚染対策…対策は掘削だけではありません

土壌汚染対策においては、一般的に掘削除去等の対策が実施されることが多くありますが、エネルギー使用量・環境負荷・経済的負荷が高いことから、掘削除去による土壌汚染対策が多くの現場で行われていくことは、環境面・経済面・社会面から見て持続可能とは言えません。

エコサイクルでは「持続可能な土壌汚染対策」を実現するためのポイントとされる「土壌の3R」に示される「原位置浄化・対策」を最も得意としており、これを活用したご提案を推進しています。

持続可能な土壌汚染対策

東京都環境局 環境・経済・社会に配慮した持続可能な土壌汚染対策ガイドブック第1.01版より

コストキャップ保証による早期売買支援

売主様、買主様双方のお悩みを解決するソリューションとして、エコサイクルではコストキャップ保証による早期売買支援を行っております。このサービスは、部分的な土壌汚染調査結果から、今後発生する土壌汚染調査や土壌汚染対策の費用を事前に確定させることができるサービスです。
このサービスを活用していただくことにより、売主様、買主様双方にメリットのある土地取引を行っていただけます。

コストキャップ保証
売主様のメリット
  • 低コストかつ短期間で済む「部分調査」で土壌汚染にかかる費用確定が可能になる。
  • 操業に影響の出ない範囲での土壌汚染調査で土壌汚染にかかる費用確定が可能になる。
  • 出来る範囲の部分調査で費用確定することで、現状有姿での早期の売買が可能になる。
買主様のメリット
  • 事前に費用確定することで購入の意思決定が容易になる。
  • 早期に費用確定して売買交渉を進めることで、競合より有利に交渉を進めることが可能。

区域指定されたままでも利活用を

エコサイクルでは、経済合理性の観点から、区域指定の解除を目指さず土地活用をしながら汚染の管理をしていく方針も多くご提案してきました。このような法の意図を汲み取る考え方は、少しずつ一般化してきています。

下図は、東京都において形質変更時要届出区域に指定された土地の件数の推移と全部解除率を示しています。指定件数は増加している一方で全部解除率は徐々に低下しており、区域指定された状態で土地を利活用している事例が増えていると考えられます。

形質変更時要届出区域の累計指定件数(平成15〜31年度)

形質変更時要届出区域の累計指定件数

形質変更時要届出区域の全部解除率(平成15〜31年度)

形質変更時要届出区域の全部解除率

東京都環境局 環境・経済・社会に配慮した持続可能な土壌汚染対策ガイドブック第1.01版より

土壌汚染対策法の区域指定された状態で利活用されている土地

東京都では分譲共同住宅の3割が区域指定された土地

また、東京都のデータでは分譲共同住宅でさえも30%超の土地が区域指定された状態で利活用されています


区域指定を受けた土地の現在の用途と区域指定された状態で活用されている土地の割合

(用途・建物別に集計)

東京都環境局 環境・経済・社会に配慮した持続可能な土壌汚染対策ガイドブック第1.01版より

土地取引に伴う土壌汚染への対応 汚染があるために買主が見つからない…

ブラウンフィールドソリューション

汚染により開発の進まない土地の事をブラウンフィールドと言い、世界的にも問題になっています。
エコサイクルではこのブラウンフィールドを動かすための出口戦略ソリューションをご提供しています。

出口戦略は大きく分けて下記2パターンになります。立地や希望売却額、汚染の状況、適用可能な汚染対策方法等様々な条件を加味し、最適解をご提示致しますので、ぜひご相談ください。

  • 不動産開発会社と連携し土地を売却
  • 事業会社と連携し土地を売却

その土地が、マンションや物流倉庫等どういった開発に向くか等により、適切な連携業者様にお声掛けさせていただきます。この場合、購入を希望される連携業者様に対し、エコサイクルがコストキャップ保証サービスを提供し、土壌汚染のリスクを受け持ちます。これにより連携業者様は汚染のリスクを気にせず、前向きに購入をご検討していただけます。また、経済合理性の高い対策でコストダウンすることで、地価を高く保つことも可能になるので、土地所有者様にも連携業者様にもメリットがあるソリューションです。

本ページの一部は下記より引用させていただきました。
東京都環境局 環境・経済・社会に配慮した持続可能な土壌汚染対策ガイドブック第1.01版