掘削除去

汚染範囲の土壌を掘削し、汚染土壌処理施設に搬出し、処理を行う工法です。掘削後は、汚染のない清浄土で埋戻しを行います。
汚染の種類を問わず対応でき工事期間も短いため、土壌汚染対策として最もポピュラーですが、費用と環境負荷が高いという難点もあります。

対象物質

産業廃棄物から土壌汚染対策法の特定有害物質まで、種類を問わず適用可能です。

施工方法

3つのオープン工法

地山自立工法

固い地盤のときに用いられる工法です。山留め壁やオープンカットを行わず根切する工法で、掘削しても自立できるような固い地盤で、自立可能な深さまで掘削します。

法付けオープンカット工法

角度をつけ、地盤を削る工法です。角度をつけることで土圧を安定させ、地盤の崩壊を防ぎますが、敷地に余裕がないときには採用ができません。

山留め壁オープン工法

敷地に余裕がない現場や掘削法面の安定が難しいときに山留め壁オープンカット工法を用います。

親杭横矢板工法
鋼矢板工法

メリット・デメリット

メリット

  • 汚染土壌を取り除いたことを目視で確認が出来ます。
  • 基礎構造物が残置されていても、同時に撤去しながら処理が出来ます。
  • 工期の短縮が望めます。

エコサイクル施工の場合は、上屋の建物解体から掘削除去までワンストップでスピード感を持って対応可能です。

デメリット

  • 工期は短くなる分、コストが非常に高いです。
  • 重機作業が主になるため、環境負荷が高く、行政からは推奨されていません。
  • 重機を使用するため、騒音・振動があります。

エコサイクルでは安全・近隣対策を最優先にしていますが、騒音・振動は他社同様に付いてきてしまいます。

採用事例

対策方法 掘削除去+原位置浄化
対象物質 第一種特定有害物質(VOC)
対策深度 掘削:深度3m/原位置浄化:深度10m

土壌汚染調査後、VOC汚染が深度10m付近まであったため、すべて掘削で対応するには費用が高額になってしまいました。少しでも対策費用を抑えるために、地上より深度3m付近までの高濃度汚染だけを掘削除去し、洗浄土で埋め戻した後、バイオレメディエーションで3m以深の汚染を除去しました。
エコサイクルならではの掘削とバイオの併用施工例です。

掘削除去+原位置浄化

深度7m付近までⅢ型の鋼矢板を打込み、周囲を鋼矢板で囲んだのち深度3m付近まで掘削
深度3m付近まで掘削後、床にメッシュを復元して確認